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【カブ隊】 8月2日~5日 夏キャンプ

毎年恒例の夏キャンプを、2019年8月2日(金)から5日(月)に、長野県伊那市の信州高遠青少年自然の家で行いました。
今回のテーマは「モえる」だぞ!

一日目 デンにモえる
7時30分の集合時刻前に、大きなリュックをしょったスカウトたちが続々とシジュウカラ公園に集まってきました。今回スカウトたちは、鉄道で茅野駅まで移動し、そこからマイクロバスでキャンプ地に向かいます。大きな荷物はワゴンでまとめて運ぶことにしました。

今回のテーマソング「野原で手をたたけ」をみんなで歌うと、おうちの人の見送りを受けてさっそく出発。

茅野駅までは、電車を乗り継いで約5時間。長い旅でしたが、炊事で使ううちわに組ごとに絵を描いたり、スタンツの打ち合わせをしたりして過ごしました。

キャンプ地に着いたらまず開所式。四日間お世話になる常設テントサイトにご挨拶してから、さっそくデン作りにかかりました。

今回のキャンプでは、三回の夕食はすべて薪で自炊することにしました。この日のメニューはちゃんちゃん焼き。たきつけの小さな火を細く切った薪に移し、少しずつ火を大きくしていくことを学びながら、各組とも上手にご飯とおかずを作ることができました。

暗くなったら、ナイトハイクです。明かりを消すと自分の足元も見えない暗い森の中を、ヘッドライトだけで進んで行きます。途中の池では、明かりを消すと蛍の群れがすぅーっと飛んでいくのが見えました。

 

二日目 登山にモえる
この施設では、朝と夕方に「つどい」が開かれます。あさのつどいでは、小学校の林間学校、サッカーチームの合宿、コスプレ系演劇部の高校生とさまざまな利用者が一堂に集まって、国旗や施設の旗を掲揚したり、みんなでラジオ体操をしました。われらがカブ隊からも、国旗掲揚やラジオ体操の模範演技に参加。参加者から大きな拍手をもらうと、ちょっと照れながらも誇らしげな表情を見せてくれました。

この日のメインイベントは守屋山(1650m)登山です。実はこの道、キャンプ地から登山口まで二時間近く林道を歩いた後、山頂までの標高差400mを一気に登るというなかなかのハードコース。スカウトたちは、お日様がじりじりと照りつける下、黙々と登り続けました。中には半べその子もいましたが、なんとか山頂に到達。

天気が良すぎたのか、山頂に着く頃には遠くで雷が鳴り始めました。山の中で雷様に捕まったら大変、というわけで、お昼ご飯もそこそこに下山開始。幸い雨に降られることもなく、無事に下山することができました。

この日の夕食はカレーライス。長時間の山歩きの後で大丈夫かな、と心配でしたが、スカウトは見事においしいカレーライスを作ってくれました。ご飯の水加減も上々で、みんなしっかり頂きました。

この日のナイトプログラムは星空観察。本職は歯科技工士のボランティアの方が、木星や土星を天体望遠鏡で見せてくれたり、プラネタリウム(そう、ここにはプラネタリウムまであるんです)で夏の大三角形にまつわる神話を教えていただいたりしました。自分たちのテントに帰る途中、スカウトたちは教えてもらった星がどこにあるかみんなで探していました。

 

三日目 動物、沢にモえる
キャンプも三日目となると、次第に疲れがたまってきます。「忘れ物をしないこと」を心に刻んで活動開始です。

この日は最初に家族の方たちへ暑中見舞いを書きました。この暑中見舞い、施設の事務所からまとめて郵便局に持って行っていただくと、特別な消印を押して頂けます。大切な人たちにどんな暑中見舞いが届いたでしょうか。

続いてキャンプ地に出る動物について、本職は農家さんの先生に教えて頂きました。角のついたシカの頭骨にちょっとおっかなびっくりのスカウトも。暑い中を動物の痕跡を求めて皆で歩いてみると、けものみちやタヌキのフンを見つけることができました。沢をかけていくシカを見たスカウトもいましたよ。

道沿いには、クマイチゴやヤバそうななキノコ、きれいなお花がいっぱい。きれいな鳥の羽根を見つけたスカウトも。

標高1200mのキャンプ地ですが、やっぱり暑い時は暑い。午後は涼しさを求めて沢で水遊びをしました。たもをお借りして、川の中の石をひっくり返すと、トビケラやヤゴが見つかりました。
たもを使うときは、くまスカウトがうさぎスカウトに使い方を教える場面も。「おさないものをいたわります」というさだめが実践できていたようです。

最後の夕食は、撤収間近で洗い物を増やしたくなかったので、鉄板一枚でできる焼き肉・焼きそばにしました。みんなすっかり火おこしにも慣れて、手際よく調理ができるようになりました。

最後は、最も厳粛で神聖なプログラムであるキャンプファイアです。無言で静かに入場したスカウトたち、火の神が着火すると一転して歌や踊り、スタンツ(寸劇)にと大はしゃぎになりました。リーダーからは「パプリカ」の歌と踊りが披露されました。

おなかを抱えて笑い、大きな声で歌った後は「一日の終わり」を歌いながら、消えゆく炎を静かに見つめてキャンプファイアを終えました。
締めくくりは、帰りの電車の中で食べるおやつを賭けた「ぶれいこう」。毎年のことながら、リーダーたちは皆勝負に弱く、手持ちのお菓子をすべてスカウトたちに巻き上げられてしまいました。


四日目 片付けにモえる
長かった夏キャンプもいよいよ最終日。自分の荷物をリュックに詰めたら、使わせて頂いた炊事場やトイレを、感謝を込めてきれいに掃除しました。

最後に、スカウトたちを見守ってくれていた旗を降ろし、職員の方にお礼を言ってキャンプ場を後にしました。

行きは各駅停車でしたが、帰りは特急あずさで一気に帰って来ました。四日間の疲れが出たのか、ついにここで電池切れになるスカウト続出。ゆっくり寝て帰れたかな。

最後に、リーダーがかすむ目をこすりながら夜なべで仕上げた記念品を一人一つずつもらって解散。皆懐かしいわが家に帰っていきました。

終わってみれば、活動中に雨具のお世話になることは一回もなく、病気も大きなけがもなく、無事にすべてのプログラムを終えることができました。
スカウトにとっては初めての体験がいくつもあったことでしょう。ここでの経験がスカウトたちに大きな糧となってくれることを祈っています。
今回のキャンプには、スカウト19名、隊指導者10名、団委員等3名が参加しました。また、関係の方々から有形、無形のご支援をたくさん頂きました。改めてお礼申し上げます。